またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜



「……っ、あたしのせいだって…ずっと、……思っちゃって…みんなは違うって言うの。…でも…それが一番辛かった…っ」


途端に涙がこぼれ落ちて

花びらの上に涙が静かに落ちた。



「……辛かった…もう、笑っちゃいけないって……この罪悪感は一生抱えて生きていこうって……」



誰にも言えなかった。

悠宇にもニナにも

家族、友達も……


ずっとひとりで抱えてた。


みんなに心配かけたくなかった。

でも、結局心配かけて迷惑かけた。




「あたしなんて生きてる価値なんかないってあたしもいなくなりたいって……思ったけどね、……ある人がね……暗闇からあたしを救ってくれたの…っ」



伊月……伊月智哉。



いきなり目の前に現れた、冷血王子。


冷たくって、イジワルで……


誰にも言えなかったことをアイツなら言えた。


アイツはあたしの心が見えるかのように
あたしの核心を突いて……


それが腹立たしくて、誰にも内緒にしてたのに見透かされてるのが辛くて……


でも、いつしかあたしは…伊月に助けられていた。


身も心も全て……





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