不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
「ひっでーな。本気で言ってんのに」
はにかむように笑ってからハルは地面でタバコの火を消した。
金色の髪が太陽の光に照らされてキラキラ輝いて見える。
軽い調子でそんなことを口にするハルのことなんて、とてもじゃないけど信じられない。
見た目通り、軽い人だな。
「昼休み終わるからそろそろ戻るね。それと……おでこ赤くなってる。本当にごめんね」
なんとなく返答に困って、あたしはそそくさと立ち上がった。
「待てよ」
背を向けたあたしに、背後からハルが声をかけて来た。
「……?」
ゆっくり振り返ると、そこにはイタズラッ子のような笑みを貼り付けたハルがいて。
「悩みがあるならいつでも聞いてやるから。俺、大抵ここか保健室にいるし」
あたしに向かって大きく手を振っていた。