不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
「どういうこと⁉付き合ってないって言ったよね⁉」
昨日と同じ体育館裏に連れて来られ、金髪ギャルにそう詰め寄られた。
白崎さんも納得がいかなそうな顔でムスッとしてる。
どうやら朝一緒に登校したことが、思いのほか噂になったらしい。
ジュースを買いに教室を出た後からずっと、悪意がこもった目で見て来る人や、ヒソヒソ言ってる人の姿も後を絶たなかった。
それはあたしに向けられる好奇の目。
悔しいけど愛翔の人気っぷりはすごいと思わされた。
「……」
別に好きで付き合ってるワケじゃないのに。
変われるものなら変わってあげたい。
なんて言ったらいいのかわからなくて、伏せ目がちに俯く。
「聞いてんの⁉黙ってないでなんとか言いなさいよ‼」
興奮気味に捲し立てられ、どんどん萎縮する。
付き合ってるなんて言ったら彼女達になにをされるか想像つくし、それを考えるだけで嫌になる。