不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
「お前の分」
その手にはさっきあたしが買って来たジュースが握られている。
二つ分のお金を渡されて一応二つ買ったけど、両方愛翔が飲むんだと思ってた。
「くれるの?」
あの愛翔が⁉
「いらねぇなら俺が飲むけど」
目を見開くあたしに愛翔が首を傾げる。
「い、いるっ」
まさか、くれるとは。
さすがにそれは予想してなかった。
あたしの中の愛翔は昔からイジメっ子のイメージだし。
イメージっていうか、その通りなんだけど。
こんなことをされると調子が狂う。