近い君、遠い君。



とぼとぼ教室に向かう足どりは、いつもより軽い。


数年ぶりに見たあの笑顔…

すごくすごく眩しくて。



隼也は私のことをどう思ってるのかな?
…なんてちょっと期待する自分が居たり。



「はるか、おかえり~」
「あ、ゴメンね。遅くなっちゃった」
「いいよ。今日は隼也くんとは?」



真美はいつも隼也と私のことを応援してくれる親友。

真美がいなかったら、とっくに私は隼也のことを想ってなかったかもしれない…。




「えへへー、実は
『誰か社会の教科書貸してー!』


…あ」





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