政略結婚~天使に導かれて~
歓迎会は、会社の近くの居酒屋で行われ、愛は、今日子と一緒に
居酒屋へ向かった。

歓迎会で、愛は、秘書課のメンバーの課長の清水 健吾、
愛の先輩で、社長秘書の小柳 怜子、それに専務秘書の佐藤 孝子 
に挨拶をし、また他の総務の人たちにもお酌をして回りと、
息つく暇なく動いている。

そしてようやく一息着くころには、歓迎会は終わろうとしていた。

二次会の参加を求められたが、愛は、丁寧に断り、居酒屋を後に
し、駅に向かって歩き出すと

「愛!!」

振り返ると、今日子に呼び止められた。

「愛、帰るの?」

「うん、あんまり、飲み会って得意じゃないし、お酒も強くないから
 帰ろうかと思って・・・・」

「じゃー、ちょっとお茶して帰らない?」

愛は、一瞬、時計を見て、今日は光太は、本宅だし、少しならいいかと
今日子の誘いを受け、二人は、駅の近くのスタバに入った。

「愛って、あんまり私達の誘いに、乗らないよね!?
 皆で、今度一緒にご飯に行こうよ!?」

「・・・・うん、今度ね・・・・・」

「愛って、一人暮らしなんでしょ?それとも、誰かと住んでいるの?」

愛は、今日子がどんどん愛に質問してくるため、光太の事を言うべきか
どうか迷っていた。

島津の人間の事は、完全に秘密だが、光太の事は、これからの事を考えると
知っていてもらった方が良いのかも知れないと考えている・・・。

そんな二人に

「よぉー、お二人さん。今日は、歓迎会だったろ?」

何と、和哉と新太郎がやって来た。

「あんた達こそどうしたのよ?」

今日子が、二人に聞くと、

「今日は、残業していて、今、二人で寂しくご飯を食べ終わって
 帰ろうとしていたら、二人を見つけたから、来たのさ!」

そう言いながら、二人は、愛達の席の隣に座った。
< 167 / 225 >

この作品をシェア

pagetop