恋人たちのパンドラ【完】

(5)そこにある幸せ

会食のちょうど1週間後、壮介と悠里は悠里の母親に結婚の許しを得た。

本来ならば花嫁姿が見たかったとのことだったが、悠里の体調を考えて入籍だけでも先に済ませようという話になった。

そして11月30日悠里の29歳の誕生日に‘徳永 悠里’から‘碓井 悠里’へと――身も心も人生も悠里は壮介のものになった。


「なんだか、あっけなかったね」

「あぁ、届を提出するだけだからな。でもお前、おめでとうございますって言われた時、ニヤニヤしてた」

「ちょっと、ニヤニヤって!」

唇を尖らせて、ふてくされる悠里の唇に壮介は‘ちゅ’っと可愛いキスを落とした。


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