恋人たちのパンドラ【完】
「入籍してエンゲージってどうだろうな。ちなみに結婚指輪も俺があわせて準備した。」

そうやってほほ笑みながらそっと悠里の左手の薬指に指輪をはめた。

「ぴったり、毎日忙しいのにちゃんと準備してくれてたんだね」

「あぁ大変だった。取り寄せに時間がかかるって言うから『間に合わなければうちとの取引できなくなるけど?』って言ったら、昨日ちゃんと届いたよ」

笑いながら言う壮介に

「もう、冗談でもそう言うこと言わないで!でもうれしい!壮介ありがとう」

指輪がはめられた左手を目の前にかざして、満面の笑みを浮かべる悠里を壮介は背後からギュッと抱きしめた。
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