恋人たちのパンドラ【完】
その答えに一瞬驚いた壮介だったが男の子の頭をなでながら

「そうか、じゃぁ良い男にならないとな。その前に園長先生が片付けできてないって怒ってたぞ。早く行けよ」

そう言うと、一瞬顔をこわばらせて

「怒ってた?どうしよう・・・」

と言うので、
「大丈夫、ちゃんと謝ればいいから。このお姉さんは代わりに俺がそばにいるよ」

そう言う壮介に

「今日だけだからな。ユーリは俺ンのだから」

そう言って、そばにいた女の子を促すと建物のほうへ走っていた。

小さなナイトから、任された天使の横に壮介も寝転ぶ。

「ユーリか・・・」

口元をむにゃむにゃさせながら気持ちよさそうに眠る天使の前髪をそっと人差し指でかき分けると、くすぐったそうにして身をよじった。

(どうやったら、ここまで無防備になれるんだろうな)

そう思いながらも、壮介も悠里の隣で春の日差しの誘惑には勝てず眠りに誘われた。


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