恋人たちのパンドラ【完】
その言葉に、悠里の顔が赤くなる。同じ女性として着飾って美しい容姿をしている女性を見ると、仕事帰りで疲れ切っている自分を比べるとなぜかみじめな気持になった。

「それでは、お渡しいたしましたので、失礼いたします」

その場を一秒でも早く去りたかった悠里はそう言い残すとドアのほうに足を進めようとした。

「待て、話しがある。ここに座れ」

そう言って壮介は、一人掛けのソファを指差し悠里に座るように促した。

「話・・・ですか?お話なら、明日にでも会社で伺います」
「プライベートな話だが君の会社の町田くんの前で話しても構わないのか?お前がどれだけ、身持ちの軽い女かということを。それとももう彼あたりは知ってるんじゃないのか?お前が平気な顔をして何人もの男を手玉に取るってこと」


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