POISON DOROPS《TABOO~秘密の恋~短編集》
ファサ…

「寒い中お待たせしちゃって済みません。」

自分のコートを

私の肩にかけた。



今夜はやけに冷え込む

でもお酒でほってた私の身体にはちょうどいい。


「よく抜け出せたわね、新人のくせに。」

彼はムッとした顔して

私を睨んだ

「年下扱いしてごまかさないでください。

 俺は本気なんですから。」


「本気は困るな。

 言ったはずよ、

 私彼氏がいるんだからね?」


「俺もいますよ彼女…でも、高木さんが本気なら…」


その先を言おうとした子犬くんの口元に人差し指を乗せて、


「今夜は無礼講

 今日あったこと、あることは全部、

 あすになったら忘れるお約束…

 でしょ?」


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