【完】一途彼氏が愛する毒舌彼女
「分かってる…
お前にこんなこと言える
立場じゃないことくらい。
でもお前だけは誰にも渡したくない。」

「私は隆弘を信じようとした…
そして自分の心の変化にだって
気づいてしまった…
なのに隆弘の過去を知ってしまった。」

心の変化?

もしかしたら嫌いとか?

「もう一度チャンスをくれ…
信頼を取り戻してみせるから…
今はもう抱いてないから…」

千晃はその言葉に一度だけ
首を縦に振った。

俺は情けないことに
涙を流してしまった。

千晃はその涙を指で拭ってくれた。

見惚れるほどカッコよかった。

「ごめんなさい…」

千晃はそう言って寝てしまった。

俺にはなぜ謝ったのか分からなかった。

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