ありがとう。
「そう。ならいいけど。」
詩歌はそう言うと、泣きそうな顔を一瞬浮かべ、すぐいつもの強気な顔をする。
「私も携帯買ってもらいたいな。最近みんなもってるんだもん。」
「詩歌の家、大学まで買ってもらえないんだっけ?」
勝利が哀れだ、とわざとおどけて言うと詩歌は
「そうやって、すぐ調子に乗って勝利君はお子様ね。」
と余裕そうに笑う。
っていうか詩歌に口喧嘩じゃ勝てないこと、そろそろ気づけよ。