可愛い生徒(カノジョ)の育て方

「……もしかしたら、ネタ集めはもういいのか?」

 諦めて、勉強に集中する気になってくれたか!?

「え? なになに? 菫、何のネタ?」

 もしや、岩谷にはネタ集めして小説を書いていること、秘密にしてるのか?

 ちらっとバックミラーで安西を見たら、困った顔をしていた。

 ミラーごしに、目を合わせる。話も合わせろよ。

「志望理由書のネタ。安西、教員に興味があるって、前言ってたんだよ」

「え~、初耳! 菫、教員志望だったの?」

「国文科に入って何がしたいかっていう質問だったから、とりあえず国語科の教師かな、と思って」

「なるほど。菫、国語得意だからいいかもね!」

 どうやら、ばれずに済んだな。

 そんな話をしていたら、ドラッグストアに到着した。


「二人とも、先に買い物してて!」


 先にトイレへ向かった岩谷がいなくなった隙に、安西へ話しかける。

「悪かったな。もしかしたら、岩谷に内緒で書いてたのか?」

「裕香だけじゃなく、みんなに内緒です。知ってるのは先生だけ」

「……なんで?」

 俺だけ?


 


 
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