胸に刻んで


チャイムが鳴ってみんな自分の席へと戻る。


巧平もこちらへと歩いてきていた。


慌てて前を向く。


先生が入ってきて号令係の声で教室に椅子を引く音が響く。




「玖実!ノート後で写させて!俺寝るから」




先生がいる前で堂々と寝ます宣言。


聞こえていた先生は黒い笑みを浮かべながら巧平の方へ近づいてくる。




「松坂~いつまでも甘えてんなよー。松澤はおまえのお母さんじゃねえんだぞー?」




クラスは大きな笑い声に包まれた。
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