twin∞soul
私はためらわず今の自分の目の前に浮かぶ言葉を叫んだ。

「ナガレーッ!」

好きだーっ!

「イケズーっ!」

本当は好きだって叫びたいんだよ、流。

でも、今はまだあなたの気持ちを確認してからじゃなきゃ言わないよ。

「イケズって何だかな、おまえ」

「だって流、最初凄く嫌な奴だったもん。性格悪いし毒舌でイヤミばっか言うし本当に最悪最低な印象だったんだから」

「言ったろ、おまえの笑顔にムカついてたんだから仕方ないって」

「その理由が意味分かんないって言ってんで しょ」

流はまた静かに肩を揺らして笑いはじめた。

「不思議だな、笑は。おまえと言い合いしてると笑えてくるよ」

「えっ?また、そうやって嫌な事を言うのね、あんたは」

私は流に拳骨を差し出すと、

「楽しいって意味だよ。鈍いな、おまえは」

そうやって言って流は私の拳骨を大きな手で受け止めた。

楽しいって言ってくれた...嬉しい!

じゃあ、早く次は好きって言ってよ!
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