twin∞soul
私は体位を変えて、流を見下ろした。

両手で私の両手を受け止め、流は感じていた。

今の、私の精一杯の愛情を流に注ぐ。

流は、全てを捨てると言ってくれたけれど。 やっぱり簡単には家族は壊れないと思う。

結局、流の出す言葉の答えじゃなくて、行動で示してくれるまでは、まだ曖昧な答えのまま。

でも待ってる。

例え、あなたが私の元に来なくても。
私はあなたを永遠に愛し続ける。
そう、あなたを愛したときから決めたの。

遠くにいても、離れていても。
一緒に居られなくても、二度と会えなくなったとしても。

この胸に、強く、激しく、あなたを刻み込む。

「…あっ…笑っ…」

流は私の深い愛情に溺れて、思わず声を出す。

「流、どうしたの?もうダメ?」
「…もう、頭がおかしくなりそうだ…そろそろ限界…」

私は流の得意な目付きで、流の意地悪を真似して言う。

「ダメ」

流は苦しそうだけど、でも何だか要求するような目付きをしていた。

これが、もしかしたら流に触れる最後になるかも知れない。

そう、悪い方に考えると涙が出る。

「笑?」
「何?」
「涙、流れてる」
流は私の頬に流れる涙の滴を指ですくった。

「どうして泣くんだ?」
「分かんない」

「…泣かしてばっかだな俺は。ごめんな」
「泣いてるのは、私の勝手だから気にしないで」

と言いながらも、気持ちの居場所は決まっても、実際に先の見通しが不確かな事に、不安や臆病になってしまって、涙が止まらない。

涙は拭えば拭うほど、頬をつたっていく。

そんな私に流は起き上がり、私を抱き締めてくれ た。

「…やだな、こんな弱いとこ見せるの。また、流に弱み握られたな」

流の素肌に私の涙が落ちる。

「色々、考えちゃうんだよね…だって、流はまだやっぱり他に帰る場所があるからさ…それが…その光景が頭をよぎると…色々な意味合いで悲しくなる…」
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