twin∞soul
「笑ちゃん、最近なんだか楽しそうだね~。デートしてよ?」

仏花を頼む、常連のエロいおじいちゃんに言われても、笑いが込み上げる。

「何を言ってるんですかぁ?普通ですよぉ~」

流、大好き☆

「...すいません...」

冷ケースの前で、花を見つめる子供を抱いた女性が、声をかけてきた。

あっ、この人。

以前にも来た...満たされていない主婦?

やだな...。

またイヤミ言われるのかな。

「はい、いらっしゃいませ」

こんなに笑顔を振りまいても、この女性は全く私の表情を見ていない。

いるよね...人の目を見て会話ができない人。

別にいいけど。

恥ずかしいんだろうか。

「この、黄色いバラを一本下さい」

「はい、この黄色いバラは入荷したてだから、色も鮮度もいいですよ」

「...そう...」

のっ...ノリが悪い。

まぁ、おとなしい人なんだろうね。

「お子さん可愛いですね☆」

子供が指を差し出してくるから、触れようとした時だった。

女性は、急に触れられまいと避けたのだ。

あっ...何か今のショック。

確かに花を触っていた手で、触れるのは失礼だよね。

気を取り直して、私は応対をする。

あまり余計な言葉を、言わない方がいいみたい。

私は黙って、花を包み会計をした。

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