ぱんつのおかず
「やさしくしたいなぁ、て思うよ」
「……へ?」
「さっきの質問の答え。すきって、どんな態度とるかーとか。すきって何かーとか。おれやったら、その子に、やさしくできたらええなぁて思う」
玉木くんは、ほんまに優しい顔で言うてて。
そうやんなぁって。すごい納得してしもた。
「やさしく……うん、そっか。そうやんなぁ」
「でもな、人によったら、ちがう表現の仕方もあるねん。きっと」
「…ちがう表現?」
「うん。好きやから笑えんかったり、好きやから…やさしくできんかったり、も、あるんやと思う」
…好きやから、やさしくできへん?
ウチがその言葉を理解する前に、「プリント、続きしよか」言うて、玉木くんが座りなおす。
アゴ引いてプリントに視線を送る、その玉木くんの髪色が、すこしだけ落ち着いた色に、変化しとって。