ぱんつのおかず
「せやから、非日常を、作ったらええねん」
「非日常…?」
「デートにさそえ、峰子ちゃんを」
小雪の発言に、また目が丸なる。
当人置いてけぼりで、小雪は勝手にプランを立て始めた。
「今ちょうど、ラブものの映画何本かやっとるで。さそって、行ってったらええやん」
「…は」
「峰子ちゃん、そういうの興味なさそうにしとるけど、実はロマンチックなの好きやと思う。前に貸してくれた少女マンガのヒーロー、王子様みたいなヤツやったもん」
…お前ら、いつのまにそんな貸し借りしとってん。
その前に、小6から助言されとる自分の価値が、見出せんくなってきとるねんけど。
「ラブ…て。はっ、無理やろ。おれああいうの見たら全身ムズがゆなる」
「かゆみくらいガマンするっ!いつもとちがう場所で、いつもと違うお兄ちゃんを見せるねんっ!!」
「なんやそれ…」