男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
「っ……知紗ちゃん、ズルい」
「……え?」
何で、ズルいの?
あたしがじっと篤樹を見つめると
篤樹は手を顔にやって、そのまま顔を反らした。
「知紗ちゃん、俺のこと何とも思ってないだろ?」
えっ……!
「なのに……そんなこと言われたら自惚れる、から」
指の隙間からは、頬をほんのりと赤く染めた篤樹が見えた。
「自惚れなんかじゃないよ」
考える間もなく出てしまった言葉に、あたし自身が驚いた。