抱いて、抱かれて、堕ちて、溺れる。
離れていても…

現実を見つめるということ




初めて、家を空けた…。




罪悪感からか、ケーキ屋に立ち寄り、ケーキを1つ買った。




娘へのお詫び…。




『…ただいま…。』





『ママ〜!!』




良かった…。娘は元気だ…。





『暁!』




『パパ…。』





『ママ、おしごとだいじょーぶ?』




『…えっ?』





夫は…娘に私は仕事だと言い聞かせていた…。




『…うん。ごめんね?これケーキ買ってきたから…。』





『わぁい!やったぁ!』





『暁…お前、指輪…。』





昨日、外したままの指輪…。






『あっ…今、付ける…。』





『…。』










『とにかく、中へ入れ。帰ってきてくれてありがとう。』






『…うん。ごめんね。』












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