抱いて、抱かれて、堕ちて、溺れる。
キス…?
私今…純くんとキス…してる…?
甘い…甘いキス…。
力が入らない…。
『んっ…。』
やっとの思いで純くんから離れた私…。
『今のって…。』
『…俺、やっぱダメだ…。抑えきれねぇ。』
そう言って、今度は私のおでこにチュッてキスをした…。
『俺、暁さんの事好き。』
耳を疑うような一言だった。
『暁さんに旦那さんも子供もいるの知ってる。だけど、初めて会った時からずっと好きだった。』
うそ…。信じられないよ…。
『…私も…。』
『えっ?』
『私も好き。』
言ってしまった。
私の心の中にしまっておいた気持ちを、伝えてしまった。
『…』
夕日が海に沈みかけていた…。
私もこのままこの海に沈んでしまいたい…。