秘蔵っ子の憂鬱※タイトル変更


私が教育係を受け持っている
遠藤琉野の評判は上々だ。
少なくとも営業推進課においては。
さすがに羽田課長が教育係においては1番下っぱの私に
手のかかる子を任せるわけがない。
そういうことだったんだろう。

営推は
羽田課長がキレ者なので
超優秀な集団だと思われがちなようだが、実際はいろいろなタイプの人がいるらしい。
たしかに、超優秀すぎてついていけないというタイプの人はいない。

課長いわく、
「優秀な人材がそろってるからこそ
使えない人材もここならなんとかなるだろということで押し付けられることもある」
そうだ。

「え、そうなんですか?」
と言った私に課長は、
「かなちゃんのすぐ近くにもいるじゃない。」
と言っていた。
本当はこの人は性格悪いんだろうな…
と思ってしまった。
しかもその話を後日絢乃さんとしていたら…

「そんなのあんたの同期の麻生さんに決まってるじゃない!
あんたは今期の新人教育係、あの子はたいした仕事もさせてもらってない。
あんたとセットにされて押し付けられてきたのよ。」
と、言われた。
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