夢色シャイン





「ほんと、バカなんだから……」




小さくなる後ろ姿を見送りながら、ボソッと呟いた。




真っ直ぐで優しくて周りをしっかり見ている。


“自分”というものを持っていて、彼の魅力に惹かれていくのは自然のことのよう。





強い磁石みたいに周りの人を引き寄せる力がある。






私もその磁石のせいで狂っちゃったかな。






この胸のドキドキはきっと、一生のバカが移ってしまったんだ。





戻ろう。


そっと立ち上がり、軽くなった足取りでチームメイトの元に戻った。







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