あの花が咲く前に③





「・・・空斗?」


セリアが怪訝な顔で

俺を睨みつける。


「あぁ。俺のことだ。」


「ふぅ・・・ん。

 空斗・・・ね。」


次は

上から下まで舐めるように

見てくる。


「なんだよ。」


「詠はこんなダメ男が

 好きだったのかい?」


「だ・・・ダメ男って!

 1目見ただけでなんでわかんだよ!」


「空斗・・・。

 認めちゃダメじゃん。」


つつじが呆れた声で言う。




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