あの花が咲く前に③





「空斗。

 追いかけなきゃダメ。」


「んなこと知らねえよ。」


「空斗。お願い。

 詠さんを傷つけないで。

 私・・・。

 詠さんの気持ち

 わかってあげられるのは

 空斗だけだって思ってる。

 だから・・・。お願い。

 追いかけて。」


「・・・。」


俺は 吹雪に言われるがまま

走っていた。




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