淡色ドロップス







犬が好きで、犬も朔が好きだ。


外を歩くと散歩中の犬が

よく寄ってくる。


多分同類だと思われてるんだろう。



逆に子供は苦手。



箸の持ち方が若干変だ。




何故だか「車掌」という言葉を正確に言えない。


しゃそうさんって言う。

本人は言えてるつもりらしい。




朔の笑った顔がすごくスキだ。


何でも包み込んでしまいそうな

柔和な笑顔に僕は何度も救われた。




洋食が食べたいというと

本当?と何度も聞いてくる。


そういうところ、バカ。


朔の食べたいものが

僕の食べたいものなんだよ。




唐突にキスをしたときの

あの吃驚した顔がスキだ。


見てると何度でもしたくなる。





朔の寝顔がスキだ。

空を見上げるその横顔がスキだ。

美味しそうに味わって食べるところがスキだ。

僕を見つけた瞬間、満面の笑みを浮かべるあの瞬間が、たまらなくスキだ。




朔が、スキだ。



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