淡色ドロップス




冷や汗ダラダラ垂らしながら、視線を泳がせまくる私。気持ちはまるで追い詰められた犯人のよう。


「…瀬野くんっ、私食べ終わっちゃったし先に外出てるね!」


そんなとき、彼女さんが割って入るように言葉を放った。さっきからズルズルうどん啜ってるなと思ったらいつの間に食べ終わってたんだ。


「あーうん。どっか適当に見ててもいいよ。後で携帯に電話入れるから」

「はあーい。
じゃ、田宮くんも行こうよ」

「は」

「キミを荷物持ち係に任命します!」


笑いながら田宮の腕を引く彼女さん。

田宮が戸惑っている間に、自然な流れでカナちゃんも誘い、


「じゃー後はごゆっくり!」


気づけばテーブルには私と瀬野センセーの二人になった。


え、…え、どういう展開…。


この展開にさすがの
瀬野センセーも少し面食らっていた。
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