淡色ドロップス




そんな私を見て、瀬野くんは今度こそ溜息を漏らした。


そうして私の首筋に
頭を預けるように擦り寄る。


「こういうのってもうさ
惚れたほうの負けだよね」

「わ…私も惚れてるけどね、へへ」
「やかましいわ」

「なんでよ私結構
甘いこと言ったじゃん!」



難しいことは分からないけど、

本当はね、偶然の勘違いで起きた事とは言え、嫉妬してくれたことが嬉しかったりする。


スーツ姿で駆け付けて、私を抱えて家に連れ帰って、勿論戸惑ったけれど内心どこかでドキドキしていた。


私として学習するべきところは、うっかりこれに味を占めないところであると思うんだ。


だって瀬野くんも本当に勘違いしてるんだから。川口くんは…男の人しか好きになれない人なのに。


それを言ったら瀬野くんの顔はどんな風に移り変わるのだろうかと想像したら、なんだか少し可笑しくなってきて、私は顔を綻ばせたのだった─────。












■無防備な彼女と嫉妬深い彼氏



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