双子の物語
弁当をもらって、さっさと華菜のところへ戻った。
大輝は、自分のクラスへ帰っていった。
「なんか、すごい声、聞こえたんだけど」
華菜も聞こえていたようで、苦笑いしている。
「でも、確かに。もし双子じゃなかったら、美男美女の恋人同士みたいだし」
そう言って、私を見た。
「いや。美男はわかるんだけど、美女って……それは間違ってるよ」
と、返した。
でも、ほんとだよ。
私ごときで、美女なんていっていたら、世界中の人たち、みんな美女になっちゃう。