ピンキーリング【短編】
「拓ちゃん、あたし、ずっとそばにいるから。」
あたしの涙をぬぐっていた手をぎゅとにぎる。
拓ちゃんもにぎり返してくれる。
「拓ちゃん、指輪つけていい?」
「もちろん。」
そう言って、拓ちゃんはあたしの右手をとった。
「左手は、結婚するときにダイヤの指輪をあげるからあけといて。」
はにかんだように笑う拓ちゃんを見ながら、あたしは幸せいっぱいだった。
拓ちゃんが指輪を持ち上げて、右手の薬指にいれようとした。
ーーーが、
は い ら な い。
「うそっ、
拓ちゃんサイズ間違えた!?」
拓ちゃんから指輪をうけとって薬指にいれようとするが、どうがんばっても、第一関節のところで止まってしまう。
「拓ちゃん!
どこに彼女の指輪のサイズ間違える人がいるのよ!!」
そう言いながらも、まだ入らないか頑張ってみる。
「いやぁー…
お前、意外と……」
「指が太いって言いたいの?」
拓ちゃんをギロッと見て言う。
「はぁぁ…」
せっかく拓ちゃんから指輪もらったのに……