16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
「なんで!?由仁ちゃんいなくなったら、由貴はどうなるの!?アイツ、由仁ちゃんがいないと……っ」



梨央さんの声が私達以外誰もいない空間に響き渡る。

よかった、他に人いなくて――なんて考えながら、私は涙を流す梨央さんを見ていた。

どうして梨央さんが泣くの?

恋敵がいなくなるのに。



その疑問が伝わったのか、梨央さんは涙を拭いながら呟いた。



「フられたんだ、前に由仁ちゃんからの電話に出た日に」

「え……?」

「由仁ちゃんのところに行こうとしたから、思わず。そしたらごめんって。由仁ちゃん、ほんとは強く見えて弱いからって」



だから名良橋君はあの日、梨央さんの名前を出したとき顔を逸らしたんだ。



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