アウト オブ ザ ブルー

しばらくすると名前を呼ばれ、私の診察の番になった。



妊娠が進むと、普通診察は内診台で行われるものから診察台で医師に腹部を見せて行うものに変わるらしいが、


切迫流産と診断されていた私は、これら両方の診察を受けることが多かった。






内診台に上がると、カーテンの向こうから医師に調子を聞かれ、「また腹痛と出血が続いています」と話すと、診察を始めた医師は私に新たな診断を下した。


「頸管長が短くなってきてますね…。切迫早産ですね」




「え…?」






医師の説明によると、妊娠23週目からの切迫流産のような症状は切迫早産と言うそうで、


既に23週を過ぎていた私の病名も、切迫流産から切迫早産に切り替わるということだった。


「困りましたね…。もし赤ちゃんが早く生まれても、うちのような個人病院では早産した子を管理することができませんので、NICUが完備されているもう少し大きな病院へ移っていただいて、そちらで今後の経過をみていただく方がよろしいかと思われます…」
< 126 / 417 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop