アウト オブ ザ ブルー
するとコージさんはグラスに残っていたお酒を一気に飲み干して言った。
「前にちょっと話したけどさ…」
「うん」
「君の他に、俺がもうひとつの幸せを別の子にあげたって話…、覚えてる?」
私は以前、屋上でコージさんに聞いた話を思い出してみた。
「ああ…、うん、覚えてるよ」
するとコージさんはかすかに微笑んで言った。
「あれ…、実は深雪なんだよ」
「え…?」
私の頭は一気に混乱し始めた。
「それじゃ、コージさんが言ってた忘れられない人って…、深雪ちゃんのことだったの…?」
彼は細い目をさらに細めて言った。
「正解」
意外だった…。
コージさんには何か共鳴するものを感じていたが、
ここまで状況がかぶっていると、何と言っていいのかわからない。