§スウィート・ルージュ§~甘い秘密を召し上がれ~(完)

最近の直は
私の様子が心配だ、って言って
なにかにつけ
仕事が終わった教室へ会いにくる


正直に言えば、
ココが一番安心して会える場所…

悟さんは、ココへは絶対に来ない


たまに
帰ったはずのかつ乃先生が
忘れ物か何かで戻ってきたりして…


慌てて直が
奥の材料が置いてあるロッカーへ隠れたりして…


そんな状況があっても
一分一秒の逢瀬の時間を
身体に刻み込みたいという欲望が勝ってしまう…


私には大きな問題があるのに…




「直…
好きよ…大好き…」


今日も私は、直の背中に爪を立て


直は
私が自分のものだという赤い跡を所々に残す


そう、
私と悟さんは一度もシていない

何故かはわからない…

私の部屋に来てもお茶を飲んで帰っていくだけ…



私にとっては好都合

好都合なんて言う悪魔のような自分…



悪魔、悪女
そんな風に思われたとしても


私は、直が大切

直を失いたくない…


こんな独占欲の強い自分がいたなんて…

昔の自分が見たら信じられないかも…


どれだけ直に溺れているんだろう…




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