2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜
タイトル
『白昼夢』
作者
楠木 草
備考
梟は賢かった。
蛙は賢くなかった。
賢くない蛙は、賢い梟に憧れた。
計算や嫉妬を知らない蛙の憧れは純粋で真っ直ぐだった。
梟はただ蛙を見ていた。
真っ直ぐな眼差しが眩しかった。
余分な事を知らない蛙が何故だかとても羨ましくて、憎らしかった。
梟は賢かった。
梟は孤独だった。
完璧を目指す事はとても意味のあるものだった。
完璧である事はなんの意味も持たなかった。
.