Love the love.


 すっかり暗くなった部屋の中で言葉を失った。

 ええーと・・・うわあ、俺は今、何を聞こうとした?

「・・・」

『神谷君?』

 言葉を出せないままで突っ立っていると、向こうから滝本さんが呼びかける。

 パチンと自分の頬を叩いて、俺はため息をついた。

「・・・いえ、すみません。何でもないです」

『・・・』

 全く、しっかりしろよ、俺。急に何かにすがりつきたくなったらしい。どうしたって言うんだ、一体。

 大体このクールな滝本さんに突っ込んだ話なんて――――――――――――

 ざわめきの中での小さい声なのに、やたらとハッキリと届く声で、滝本さんが言った。

『恋に恋してるって自覚があるなら、しばらく一人でいたらどうだ?』

「――――――――は?」

 驚いて、つい素が出た。

 何だって?

 歩いているような呼吸で、滝本さんはのんびりと俺に言葉をくれる。

『女性との離別に悩んでるんだろうなと思ったからさ。君らしくもないと思うけどね・・・まあ、きっとそういう時期なんだろうよ』

「・・・俺、らしく、ない?」



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