なにぬねのんびり屋

「猫の手も?」


「借りたい。」


「月と?」


「すっぽん。」


「鶴の?」


「…恩返し?」


「それは昔話でしょうよ。」


「みーたーなーってやつだね。それを言うなら猫の恩返しだよーツバサったらアホなんだからー。」


「いやひぐち君、それはディズニーだよ。もー茶化さないの。」


「猫の恩返しはジブリだろ。」


「あらら?そうだっけか。」


「正解はなんなのー?」


「鶴の一声。会議とかで意見がまとまんないとき強い人の一言が意見をまとめちゃう事。」


「なるほど。よし、次次!」


「もうお前本当に帰れよ。邪魔しかしてねーじゃねーか。」


「やだやだ。センセーと二人っきりになんかしてやらないもんねー。」


「んな…っ!そーいうんじゃなくて、ただ邪魔するから…!」


「もう邪魔しないもんねー」


「西野くん、言っても聞かないんだからもういいでしょ。これぞ馬の耳に念仏ってやつよ。」


「あぁ、なるほど。わかりやすい。」


「うぇえーひでぇよ2人してー…」




ひぐち君がいじけるのを横目に2人で笑う。


忙しない毎日の中で、たまにはこんな気の抜けた一日も必要よね。




END




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