なにぬねのんびり屋
「暑い。」
「暑いねぇ。」
「アイス食いたい。」
「やっぱ夏はアイスに限るね」
「空、たけーなー」
「あーなんかわかるそれ。雲もなんか遠い。」
「はっきりしすぎてて絵みたいだな。」
「でもなんか、THE・夏って感じでいいんじゃん?あ、写メってセンセーに見せてあげよーっと。」
カシャ
「なんでオレら夏休みなのに学校来てんだろうな…」
「それはまぁ、センセーが来てくれるんだもんバックれられないでしょ。」
「今までのオレらだったら考えられないな。休みの日に学校くるとか。」
「センセーのおかげだねぇ」
「そーだな」
夏休みの一ページ。
たまにはこんな風にのんびりするのも良いもんだ。
「あ、2人とも発見!!もう休憩終わりー!早く戻ってこないと課題増やすぞ!!」
校舎二階の窓を開けて、中庭にいるオレたちに大声で話すセンセー。
「ははっ あんなに大声出しちゃって、目立つっつーの」
「課題増やされても困るし、戻りますかぁ。」
オレたちの高校生活最後の夏休み。
想定外ではあるけれど、案外充実してたりする。
END