愛言葉


「次はやってきてよねぇ。」


あんは、いつもこう言う。

でもいつもやってこないけど。



「…はい…はーい。」


「絶対やってこないでしょ。だから、バカになるんだよ。」



俺はあんに聞こえない位の小さな声で、



「あんに言われたくねぇよ。」



「何か言った?」



俺は首を横に振る。



「席着け。」


もう一時間目が始まる時間だ。



「じゃね。」



「おう。」



そして、俺らは席についた。





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