かけがえのない君のために

線引きする彼女と救おうとする彼

《未来》


椎名くんはすごい。何も話してないのに逆恨みのことを当てられた。


でも私は嘘を吐いた。


忘れたいのに忘れられない。中学のときのあの視線。


別に何も悪いことをしていないのに彼と話すだけで言われる影口。冷ややかな目線。


もうあんな思いはしたくない。




椎名くんの言葉はすごく心強い。


でも彼に全てを話そうなんて思わない。



これ以上は近寄っちゃいけない。ある程度の線引きをしなくちゃきっと椎名くんは頭がいいからいろんなことに気づく。




それにどうせ彼を好きになったとしても私は彼に愛されることなんてない。
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