傷跡の花。


1時間目は理科で移動教室を急いでいた。




「遅れたっ…………」



走って向かっていたその時…………





バン!!!!

「痛っ…!!」








私が走っていたから
誰かにぶつかって転んでしまった。



「あっ…すみません…」



「うぅん…大丈夫だけど…大丈夫??」




ぶつかったのは
男の先輩。




見た目は
すごいかっこよくて…


色で表せば
透明って感じの人だった。





でも
この時の私は男の人が怖くて…


震えていた……。





「え……ケガした?…保健室行くか?」


「違いますっ…大丈夫です!!」



去ろうとした時…



「待って……何か…ダメだから…保健室行こ!!」




腕を軽く引っ張ってた。



その時は何故か震えなかった…。



「いやぁ…でも…」


「ほら!!あ…歩けない?」


「大丈夫ですよっ!!」

「行くの!!」


「ぇえ…………っ」






そのまま引っ張られ
保健室まで来た。






「はい!!手当て終了☆」




3分で終わった…。




「先輩…だから大丈夫だったんですけど…」


「いや…何か痛そうだったし…でも無事で良かった!!笑」



そう言って笑った。





私は



この時…






初めて本当の恋をした瞬間だった。






今でも





大好きなんです……。





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