大人の恋愛~背徳の行方~
螢や理の産まれた、高丘家は、今でこそ普通の市民だが、大昔は
旧華族の一族だったらしく、母の幸子は、一人娘だった為、父、義也を
婿に迎えた。

母、幸子は、常に螢や理に、自分に釣り合うような女性と付き合いなさい
と言い、螢は、跡取りの為、特にそれを気にしていた。

理は、どちらかと言うと、次男という立場の為か、あまり気にせず、
来るものは拒わず、去る者は追わずを通して来たので、皆から、色々と
言われてきた。

とりあえず、二股はなかったが、何せ交際が続かない・・・・

理は、見た目よりも結構腹黒い所もあって、女の子の要求が
多くなり、束縛し始めると、気持ちが冷めるのだ。

それで、理は、別れを切り出し、『The end』

一方、螢は、告白されても、容姿、家柄、性格等を確認し、自分の
中で、OKが出てからでないと付き合わなかった。

しかし所詮兄弟、やはり束縛されるのを嫌い、ましてや理よりも螢の
方が、クールな分、常に冷めており、『螢の気持ちが解らない』

と言われ、女の子の方が、自然と去って行く・・・・・・

女の子が去ったからって、螢は、何一つ困ることなく、次が見つかり
また同じパターンになる・・・・繰り返しだった。

そんな螢が、梨桜を望んだ・・・・・。

理にとっては、天と地がひっくり返るほどの出来事だった。

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