大人の恋愛~背徳の行方~
「螢、聞いているの!! 何とか言ってよ!!」

「・・・・・・・」

「螢ったら!!! なんで私の事を大切にしてくれないの!!」

この言葉で、完全に螢は、切れた!!!!

「いい加減にしろよ!! 
 だから言ったじゃないか! 君は、日本に残った方が良いと、
 僕は言ったはずだよ!!
 それを君が、勝手に付いて来たんじゃないか!!
 そんなに嫌だったら、日本へ帰れよ!!」

「何で、怒鳴るのよ!! 私が、何悪いことしたって言うのよ!!」

「知らないとでも思っているのか! 僕は、君との結婚は、早いと
 言ったのに、君は、自分の両親を使って、僕を嵌めたんだ!!
 それに、凛だって、僕が酔っ払っているのを良い事に、あの時
 安全日だからって、君は、避妊させなかった・・・・
 そしたら、君の思惑通り、凛を妊娠した。
 そして、僕を逃げられないように、君が追い込んだのさ!!
 僕は、君とは、結婚したくなかったんだ!!」

真紀は、螢の言葉で、自分の計画が全部知られていたことを知った。

「僕は、最初は、結婚する相手は、君でも良いかと思ったけど、
 付き合ううちに、君では、僕が安らぐことは出来ないと思って
 別れようとしたけど、君の罠に嵌められて、僕の人生を君は
 滅茶苦茶にしたんだ・・・・
 君とは、もう一緒にはいたくない・・・」

螢は、そう言い残すと、自分の着替えをスーツケースに入れ、
アパートを出て行った。

その後ろ姿を真紀は、呆然と眺めるだけだった。
< 194 / 232 >

この作品をシェア

pagetop