大人の恋愛~背徳の行方~
螢は、過去、アメリカを訪れたことはあったが、NYは、初めてで
ましてや、観光ではなく、そこに住むという事は、かなり厳しかった。

NYに渡り、言葉の壁、生活習慣や考え方の相違、
それに人種の問題などさまざまな壁にぶつかっていた・・・


NY支社は、外国人も多くいたが、多民族みたいなもので、各々が
自分を持っており、性格的にも、かなり色濃かった。

そんな中で仕事をするに当たり、螢は、かなり強いストレスと
戦い続けており、そんな精神状態の中、

仕事が終わり、自分のアパートに帰ると、今度、家には、
真紀からの攻撃が待っていた。

NYに来る前に、あれだけ念を押したにも関わらず、真紀は、

否、言葉が通じない! 否、凛と二人じゃ、息が詰まる! 

否、今日は〇〇があった・・・・・等、毎日、愚痴だらけで、

螢を労わることなど、全くなく、真紀は、不満だけを螢にぶつけた。

元々、結婚してから、二人は、長い時間を一緒に過ごすことがなく、
このNYに来て、初めて、長い時間を過ごすことになった事により、
お互いの本性が見えてきたのだ。

最初のうちは、螢も黙って聞いていたが、1か月もすると、
螢は、真紀とは寝室を別にした。

螢は、凛の子供部屋に寝るようになっており、真紀とは、
全く口を利かない日もあった・・・・

そして、黒木達の結婚式に向かう1週間前、決定的な喧嘩をした。
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