大人の恋愛~背徳の行方~
高丘家では、幸子と義也、そして理が

「螢は、随分梨桜ちゃんに執心だな!?」

「そうですね。あんな螢は、初めて見ましたよ。
 ましてや、彼女を連れて来ることなんか、今までなかったから・・・」

「あぁー、何で、螢なんだろ。俺が最初、目を付けたのに・・・・」

項垂れる理に、義也が笑いながら

「まぁー、良いじゃないか。俺としては、どちらの彼女でも良いぞ!!」

「あなたったら・・・。でも、梨桜ちゃんと螢なら、
 凄い子供が生まれそうね!絶対、梨桜ちゃんには、男の子を生んで
 貰わなくちゃ!!」

「母さん・・・・飛躍しすぎ・・・・はぁ・・・・・」

理は、幸子の話で、ため息が出た。

理は、実はあることを懸念していた。

あまりに螢が、梨桜に執着している為、もし、梨桜が居なくなったら
どうなるんだろう・・・・・。

考えるだけでも恐ろしかった。

今、大学で、成績優秀者には、希望も取るが、交換留学生の
話が出ており、噂で、梨桜の名前が上がっていた。

梨桜本人には、まだ話は言ってないようだが、もし、留学になると
したら、螢は、どうするんだろう・・・・。

理にとっては、あまり考えたくない事だった。
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