orders!
いくら目の前で言っても、心の中で思っても、いない人の悪口は言わない。嘘はつかない。
それはずっと洸ちゃんを見て来たからこそ、知っていること。
「洸ちゃんのこと何も知らないくせに、勝手なことばっかり言わないで!!」
ずっと、想ってきたんだから。
一緒に居た時間が全てじゃないとも思うけど、だけどその間ずっと抱いてきた気持ち。
それだけは譲れないんだから。
「っ……」
一番水を被った女性は、声を張り上げた私にやり返そうと手を振り上げる。