orders!
「…何で配送の仕事を?」
「正直…お給料が、いいので。車の運転も苦手じゃないですし…土日は休みも貰えて、朝と夜はみゆと居られますし」
「金と時間か…そりゃ確かに丁度いいかもな」
「……」
「……」
小さな無言のあと、切り出した問い。
「…旦那、は?」
それは、一番大きく喉に突っかかっていた言葉。
その問いに彼女は睫毛を伏せ、口を開く。
「…いません」
「…っていうのは?」
「いわゆるできちゃった婚ってやつで…でも、みゆを産んですぐ相手が家に寄り付かなくなって…」
「……」