TABOO~それぞれの秘密~

死角になっている壁際で、京一は私を抱き寄せ

「不実だけど身近にいるオトコと、花梨一筋だけど遠い世界の俺。
どっちを愛する方が幸せ?」

囁く声は熱っぽく妖しげだ

「香水に媚薬でも混ぜたのか?俺、かなり花梨に溺れてるんだけど」

その言葉に、辛い恋愛から逃げたいと心が揺れる

アイドルという悪魔の移り香に身を預けたいと足元が震える

私の作った香りが似合う悪魔は、私の迷いを引き受けるようににやりと笑った


fin
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